最近、パーフェクトの試合をあまり見ていませんでした。
ちょっとPDCに夢中になりすぎました。
そんな中、再び日本選手に注目を向けることになりました。
その日本プロの名は「阿部悠太朗」選手。
鈴木 康太 vs 阿部 悠太郎【男子決勝】2018 PERFECTツアー 第14戦 横浜
初めて見たときはおったまげました。日本にもこんな選手がいたのだと。
私は彼の投げ方のすっかり虜です。
今回はそんな日本では異質な阿部悠太朗選手の投げ方を見ていきましょう。
日本ダーツを覆すノーセットアップに早投げ
私が阿部悠太朗選手にくぎ付けになってしまった理由、
それはあまりにも他の日本のプロとかけ離れた投げ方をしているからなんです。
日本のソフトダーツにおいては、
- セットアップをきっちりと行う
- 丁寧にゆっくりと投げる
これが基本なわけです。
日本の名だたるプレーヤーたちはこの基本に忠実な人が多い。村松選手しかり、山田選手しかり。
しかし、阿部選手はここらへんの定石、当たり前をぶち壊しに来ました。
セットアップは行わず、投げるのが早い。ぽいぽい投げます。
一度彼のダーツを見てみるとその異質さに気づくはず。
こんな風に投げてる人はかなりレアです。
言うならば日本らしくない。外国っぽい投げ方なのです。
テンポはガーウェンのような、投げる柔らかさはバーニーのような、手首の使い方がウイットロックのような、投げる前に腕を伸ばすところがボリスのような…。
例えるとキリがありませんが、少なくとも日本人離れした投げ方だあることは間違いありません。
阿部悠太朗の投げ方分析
私なりに阿部選手の投げ方について考察してみました。
投げる前に手を伸ばす
阿部選手は投げる前に一度腕をしっかりと伸ばします。
おそらくこれが、彼なりのセットアップなのではないでしょうか。
ノーセットアップと言えども、安定して投げるためには自分ルールが必要だと思うのです。
投げる前にターゲットに手を伸ばす。これが阿部選手の一つの自分ルールなのでしょう。
テイクバックはナチュラルに
テイクバックは伸ばした腕をそのまま折りたたんでいる感じ。
テイクバックはかなり浅そうですね。テイクバックが浅いと、ダーツの飛距離が短くなりがちです。
阿部選手はこの問題を自身の高身長と手首を大きく引くことで解決していますね。(身長は182㎝あるみたいです。羨まし。)
手首を大きく使ってふんわり投げる
テイクバックが浅いので、手首の反動を上手く使って投げています。
手首が柔らかくなくては難しい投げ方ですね。
力の抜けた綺麗なスローです。美しい。
フォロースルーもナチュラルに
個人的に面白いと感じたのが、フォロースルー。
日本人の多くはフォロースルーで腕を真っ直ぐにすることを意識します。
一方で阿部選手は手首で投げている感があるので、フォロースルーに強く拘っている感じはありません。
間を空けない、軽快なテンポ
間を空けないダーツはまるでPDCトッププレーヤー「マイケルヴァンガーウェン」のよう。
常に一定のリズムで3本投げ切ってしまうのが、阿部選手のすごいところです。
このハイペースで
- 01でアレンジ
- クリケットでは9マーク
を決められると、相手にとってはプレッシャーしかないでしょう。
この3本を1セットとして考えるのが非常にハードダーツっぽい考え方でもあります。
投げ方と言い、テンポと言い、阿部選手ってハードダーツがメチャクチャ上手いんじゃないかな…。
過去にはセットアップをしていた?
調べてみると、阿部選手は昔はセットアップをしていたそうですね。
どういう経緯でノーセットアップになったのかは分かりませんが、昔はセットアップをしていたというのに好感が持てますね。
最初は才能だけでこの投げ方を作ってしまったのだと思っていました。基礎をしっかりと作ってから我流に変化していったみたいです。
メンタルの強さ
阿部選手の強さの一つにメンタルの強さはあると思います。
大会はやはり勝負ですからね、技術と勝つための「何か」が必要なわけです。
その点、阿部選手はメンタルが強いなぁと。
パーフェクトのT‐B氏も言っていましたが、これから日本を引っ張っていくダーツプレーヤーの一人になっていくんじゃないかな。
これからもガンガンと大会に出てもらって、もっともっと鋼のメンタルを身に着けてもらいたいですね。最終的にはハードダーツで活躍していただきたい…!(個人的願望)
日本ダーツをひっくり返す「阿部悠太朗」
個人的にはガチガチのフォームのせいでスランプに陥っている人に見てほしい選手です。こんな投げ方もあるんだと。
彼の活躍次第では日本のダーツにノーセットアップが流行る可能性は大いにあります。
そういった意味ではかなり楽しみな存在でもあります。
今までの日本のダーツの枠に縛られない「阿部悠太朗」選手。これからの活躍を応援しています!